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ヘリコプター用語
翼型
エアフォイルとも言い、空気から有効な同力学的反作用を得る表面をいう。
オートローテーション
オートローテーションとは、エンジンが停止しても降下を続けることでメインローターを回転させ、安全に降下飛行を続ける状態をいう。 旋回や降下率をある程度制御できるので、安全に着陸できる。 これにより、エンジン停止などの緊急事態の際、地上の一点に着陸させることが可能。 固定翼機が長大な着陸場所を必要とするのに対し、広い着陸場所を必要としないので、運用上非常に都合がよい。 しかし、この状態での着陸は、極めて高度な操縦技量が要求されるのは言うまでもない。 オートローテーションの項を参照
コレクティブピッチ
略称でCPとも表す。 すべてのメインローター(後述)の迎え角を同時に変化させる事により、上下方向の揚力を同時変化させる事を言う。 これにより、上下方向の操縦を行う事ができる。 コレクティブ・ピッチ・レバー(以下CPレバー)でこの制御をおこなう。
サイクリック・コントロール
周期的にメインローターの迎え角を変化させる事をいう。 CPが同時に迎え角を変化させるのに対し、回転のある一点で迎え角を変化させる。 この事で、回転面を任意の方向に傾ける事ができる。 また、速度が増すに従い、揚力の左右不均衡が生じるのでこれを打ち消すために、回転のある一点で周期的に迎え角を変化させる事をいう。 飛行速度の限界の項を参照

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テールローター
機体尾部にある小さな回転翼のこと。 メインローターが回転することで、機体が反作用によって逆回転方向の力を受ける。 これは「反トルク」(逆トルク、アンチ・トルク = Anti torque)と呼ばれる反作用であり、このままでは、機体が回転して操縦不能となる。 このため、テールローターによって推力を発生させメインローターの回転とは反対の回転力(推力)を与え、機首方向の安定を図る。 また、機首方向を変化させるのにも使用される。 テールローターはエンジンで駆動され1,300rpm程度の回転数で常に回っている。 型式や配列によっていくつかの種類がある。 テールロータの項を参照
取付け角
翼型の翼弦と機体の縦軸によって形成される鋭角をいう。 ほとんどのヘリコプターにおいてこの角度は機体が水平飛行の場合連続して変化する。 それぞれのブレードは回転サイクルを行いながら、ある範囲のその角度に変化する。
前進または後退側ブレード
ヘリコプターが前進飛行状態にあるとき、ブレードを識別するために用いられる一般的用語である。 前進ブレードとはローターの回転によりヘリコプターの進行方向に前進するブレードをいい、後退ブレードとはローターの回転によりヘリコプターの進行方向と反対の方向に動くブレードをいう。
ホバリング
ヘリコプターの最も特徴的な飛行形態の一種。 空中に静止している状態をいう。 この状態は前後、上下、機首方向の全てにおいての速度がゼロの状態である。 この飛行方法により、救難活動や物資の吊上げなど多彩な運用が可能である。 特に強風下での救難活動や、高度が高い山岳地などでのホバリングは、非常に高度な操縦技量が要求される飛行である。
迎え角
翼型のコードライン(翼弦線)と相対風によって形成される鋭角をいう。 ヘリコプターの前進及び後退メインローターブレードは水平飛行中、回転するに伴って迎え角が変化する。
メインローター
機体上部で回転する翼のことで、これが回転翼の名称由来になっている。 これが回転する事により飛行に必要な揚力を得る。 また、回転面を傾ける事により、前後左右の飛行が可能となる。 エンジンで生み出された回転力は、メインロータを300rpm〜400rpmで回転させて飛行する。 また型式や配列により、いろいろな種類に分類される。 メインロータの項を参照

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基本的な操縦法
ヘリコプタの操縦席は、ほとんどが機体前部に左右2座席備えられており、それらは左右で同じレイアウトのレバーやステックが、機械的に連動されている[2]。
前後左右への進行方向の操縦は右手でサイクリックコントロールスティック(略称:サイクリック = 操縦桿)を操作して、メインローターの回転面の傾きを調整して行う。 上昇下降方向の操縦は左手でコレクティブピッチレバー(CP)を操作してメインローターブレードの迎え角を増減して行う。
またローターの回転軸を中心にした機首方向の調整は、両足を用いて左右のラダーペダル(アンチトルクペダル)を操作し、テールローターブレードの迎え角を増減させて行う。 エンジンの出力制御は、CPレバーのグリップや多発機などでは天井にあるレバーで行う。
一例として、単発エンジン搭載のシングルメインローター(ローター回転方向は機体を上から見て反時計方向)という条件であれば、上昇のためCPを引き上げるとメインローターのトルクが増大して機体が右に回り始めようとするので、機首方位を保つために左ラダーペダルを踏み込み、テールローターの推力を増大させてこれを打ち消す必要がある。

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同時にテールローターの推力が増大すると機体が右側進を始めるので(ドリフト)、サイクリックを左に操作して右側進を止めなければならない。
これら一連の特性をカップリングという。
ピッチ増減によるエンジン回転数の制御はタービンエンジン機の場合、燃料量の制御が自動的に行われ補正されるので、スロットルグリップによる回転数の制御は不要である。
レシプロエンジン機の場合でも、エンジンガバナー(回転数補正機構)が装着されていれば、ある程度までのピッチ増減であれば自動補正も可能である。
しかし、操作量が大きい場合やエンジンガバナー非装着の場合などはCPレバーのスロットルグリップも操作して常に適正回転数に保つ必要がある。 パイロットはこれら全ての飛行状態において、両手両足で3つの舵を調和させて操縦しなければならない。

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メインローター
メインローターの翼の1枚1枚をブレードと呼ぶ。 このブレードは固定翼機での主翼とエレベーターやエルロンの機能を兼ね備えており、進行方向と対気速度、上昇や下降運動中や加減速運動、ブレード自身の回転に対する加減速によって複雑な動きをする。
ブレードはローターヘッド、又はハブと呼ばれる回転軸の取り付け部に取り付けられている。 ヘリコプターには全関節型、半関節型、無関節型、ベアリングレス型のローターヘッド形式がある(後述)。
メインローターブレードの3つの運動
フラッピング:上下動
ドラッギング:回転方向の動き
フェザリング:迎え角の変化
フラッピング
ヘリコプターが飛行中は、多くの場合にブレードは揚力によって上方向にフラッピングしており、回転するメインローター全体の形が逆円錐形になっている。 この事を「コーニング」(コーン状態)と呼ぶ。 上に反ったブレードの翼端と逆円錐の底面との角度をコーニング角と呼ぶ。 全関節型のローターヘッドではコーニング角に応じて上下方向にフラッピングするため、ブレードには曲げモーメントは生じない。
ドラッギング
回転方向に個々のブレードが運動するのをドラッギング、またはリード・ラグ運動と呼び、その角度をドラッグ角と言う。 エンジン始動時の起動トルクがメインローターにかかるときには最大で25度ほども、ブレードが遅れて角度が付く。 通常飛行時には遅れ方向で10〜15度程度、地上でエンジン停止時には進み方向で3度ほど、オートローテーション時には±0となる。
フェザリング
フェザリングはブレードの迎え角の変化である。 フラッピングとフェザリングは関係が深い。 フラッピングによってブレードが上に上がると(フラップアップ)、フェザリング角が小さくなるようにブレードが曲がるようになっている。 このため、前進飛行中に左右のブレードに当る空気の速度が異なっても、揚力が大きくなる前進側のブレードはフェザリング角が小さくなり、揚力が小さくなる後進側のブレードはフェザリング角が大きくなり、自動的に左右の揚力が調整されるように出来ている。
ブレードが前後左右のいずれかの位置で常にフェザリング角が大きくなるようにすれば、そちらの側だけ揚力が増すため、メインローターの回転面が傾いてゆく。 反対に前後左右のいずれかの位置で常にフェザリング角が小さくなるようにすれば、そちらの側だけ揚力が減るため、やはりメインローターの回転面が傾いてゆく。 こういったことを行なうのが、サイクリック(操縦桿)に接続された、スワッシュプレートである。 スワッシュプレートはローターヘッドの下部にあって、メインローター軸と一緒に回転しながらサイクリック(操縦桿)の動きにあわせて、ブレードのフェザリング角を常に調整している。 メインローター回転面の傾きによって飛行方向が決定されるが、実際の回転面の傾きは「ジャイロプリセッション」よって回転方向に対して90度遅れた方向に現れる。
熟女のことがよく理解できてきます。
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